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　フィンランド出身のピアニスト、ヤンネ・メルタネンは、ヘルシンキのシベリウス音楽院にてエリック・T・タワストシェルナおよびドミトリー・バスキーロフに師事し、その後イタリア・イーモラにあるアカデミア・ピアニスティカでラザール・ベルマンのもと、さらに研鑽を積みました。

　1992年、ドイツ・ダルムシュタットで開催されたショパン国際コンクールで優勝し、国際的に注目を集めました。同年には、デンマークのナイボルグで開催されたノルディック・コンクールでも第1位を獲得しています。

　これまでにメルタネンは、南米、アジア、ヨーロッパ各地のオーケストラと共演。2010年3月には、アイラ・レヴィーン指揮・ブラジル国立劇場管弦楽団とシューマンのピアノ協奏曲で共演し、南米デビューを果たしました。2014年には、東京ニューシティ管弦楽団と共演して日本でもソリスト・デビュー。リサイタルでは、ヨーロッパのほぼ全域、カナダ、アメリカ、オーストラリア、アジア各国で公演を行っており、1994年10月にはロンドンのウィグモア・ホールでショパン・プログラムによるデビュー公演も果たしました。

　1991年5月には、第1回エスポー国際ピアノフェスティバルで「ヤング・アーティスト」に選出され、フィンランドにおける若手ピアニストの代表格として高く評価されました。

録音活動も精力的に行っており、1994年にはフィンランディア・レコード（ワーナー）より初アルバム『ショパン・リサイタル』をリリース。その後、アルバ・レコードより発売された『ショパン・ノクターン 第1巻・第2巻』は、2005年にワルシャワで開催された第6回フレデリック・ショパン国際録音コンクールでグランプリを受賞しました。2008年には『ショパン・ピアノ協奏曲集』（ABCD 247）、2010年には『シベリウス：ピアノ作品集』および『ニーノ・ロータ：ピアノ協奏曲集』（指揮：ハンヌ・リントゥ／タンペレ・フィル）を発表。さらに2011年には、トゥルク・フィルハーモニー管弦楽団（指揮：ヤニ・テラランタ）とのショパン録音、2013年にはイェヴレ交響楽団（指揮：ハンヌ・コイヴラ）とのグリーグとシューマンの協奏曲を収録したアルバムもリリースしています。

　現在、メルタネンはヨエンスー音楽祭の芸術監督を務めており、スタインウェイ・アーティストとしても活動しています。